看護師は医療と介護の二つが主に活躍している業界であり、就職するときにはどちらかを選ぶことになる。医療は看護師業界の傾向として重視されているのに加えて、給与も高めであり、キャリアアップの可能性も高いことからまず医療従事者となるのを選ぶのが一般的だろう。
しかし、病院やクリニックを選ぶことができたとしてもあえて介護施設で働くのを選ぶ看護師もいる。その理由として医療従事者となることに不安を感じたからであるケースは多い。いかにメリットが多かったとしても価値観としてデメリットが強く感じられてしまうと他の業界で働きたいと考えるようになり、次に挙がってくるのが介護業界になるのである。
ミスの重さは医療か介護かという判断をするときに話題にされやすいものであり、その重さを考えて介護を選んでいる事例は増えている。医療ミスは新聞沙汰になってしまう場合がよくあり、些細なミスすら許されない現場であるのが不安になる傾向は強い。介護現場でもミスが許されないのは同じであるが、それが致命傷となるケースは少ないのは確かである。
自分のミスのせいで一人の患者が亡くなってしまうというケースを想定すると、恐ろしくて働けないと思ってしまう人も多いだろう。その不安が強い看護師はより負担の小さい業界として介護業界を選ぶのである。少なくとも介護ミスによって高齢者が命を落とすという事例は少なく、気持ちとして落ち着いて働ける道になっている。